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福俵引き、街駆ける 安曇野で市無形民俗文化財の奇祭

信濃毎日新聞 (2010年1月19日掲載)

福俵引き、街駆ける 安曇野で市無形民俗文化財の奇祭

成相区の福俵引きでは、あおむけになった区役員の上で福俵を転がす場面もあった

 安曇野市豊科の新田区と成相区は17日、重さ数十キロの俵を引きずり回して商売繁盛や五穀豊穣(ほうじょう)などを祈る市無形民俗文化財の奇祭「福俵引き」をした。拝殿に供えた日本酒が凍るほどの冷え込みの中、足袋に法被姿の若衆約30人ずつが白い息を吐きながら「ワッショイ、ワッショイ」と威勢良く街を駆け回った。


 両区の若衆は、それぞれ俵を水路などでぬらして清めた後、区内を引き回し、豊科の商店街内に設けた拝殿前で合流。それぞれ地面に寝転がった区役員3人の上に福俵を載せると「ネロ、ネロー。ネロ、ネロー」と掛け声を上げた。さらに若衆たちは、俵を囲んだ仲間の肩に乗るなどして3段の塔を作った。


 下敷きになった成相区副区長の丸山庄一さん(65)は苦しそうな表情を浮かべながらも「福をいっぱいいただきました」。


 若衆は、俵を地面にたたきつけて気勢を上げた後、再び両区へ。新田区は、2年前に工場を新築したワサビ加工販売会社に俵を奉納した。神事で同社の井口俊広社長(63)は「これを機にいっそう地域に根差した企業を目指します」とあいさつした。


 明治時代から約130年続く伝統行事。新田区若衆で親方を務めた沼野毅さん(34)は「7歳の息子が親方をするまで続けたいですね」と話していた。


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