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にじむ古里への思い 陶芸家・故田村吾川さん 出身地阿賀野で作品展

新潟日報 (2010年2月26日掲載)

にじむ古里への思い 陶芸家・故田村吾川さん 出身地阿賀野で作品展

田村吾川さんの遺徳をしのぶ作品展=阿賀野市

 阿賀野市(旧安田町)出身で昨年亡くなった陶芸家、田村吾川(ごせん)さん(享年90)の死後初めての作品展が、市立吉田東伍記念博物館で開かれている。佐渡に開窯した後も古里の芸術振興に尽力してきた田村さんの思いに応えようと、親族や友人が所蔵作品を集め、「安田に思いをはせ続けた田村さんの作品を見てほしい」と来場を呼び掛けている。


 田村さんは庵地(あんち)焼で有名な製陶家の長男として生まれた。人間国宝の佐々木象堂氏に師事し、1960年に佐渡の「真野陶苑」を継承。新たに「真野山焼吾川窯」を開き、県展参与も務めた。


 故郷を離れた後も、旧安田町の中学生の芸術作品を表彰する「田村吾川賞(旧安田賞)」の制定を提唱。学校への作品の寄贈も続けるなど、昨年9月に亡くなるまで地元の教育・芸術の振興に協力してきた。


 今回は、寄贈品や生家に残した作品を中心に、陶器や遺墨約80点を展示。作風を代表する、フグの模様が描かれた器のほか、備前焼や信楽焼など全国の伝統手法を研究し、取り入れた作品が並んでいる。


 会場を訪れた、弟の田村正高さん(78)=同市保田=は、兄について「長男として地元を離れたことに後ろ髪を引かれていたよう。こうした形で恩返しができるのを喜んでいると思います」としみじみと話していた。


 3月14日まで。月曜休。入館料300円(小中学生150円)。問い合わせは同館、0250(68)1200。


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