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北ア徳本峠小屋「再誕」の音色 新装営業前に演奏会

信濃毎日新聞 (2010年7月26日掲載)

北ア徳本峠小屋「再誕」の音色 新装営業前に演奏会

品川さん(左)が奏でるビオラ・ダ・ガンバに聞き入る徳本峠小屋の常連客ら(写真上)。8月に新装オープンする徳本峠小屋。元の小屋を修繕した資料館(手前)と、建て替えた食堂や宿泊室(奥)がある

 建て替え工事のため昨年6月から休業していた松本市安曇の北アルプス・徳本(とくごう)峠(標高2135メートル)にある山小屋「徳本峠小屋」が8月1日、新装オープンする。1923(大正12)年築の小屋を一部残し、古材を柱や梁(はり)に再利用して宿泊施設を新築。新規開業前の24日夜、関係者や常連客が集まり「再誕記念コンサート」で祝った。


 新しい小屋は木造2階建て延べ約100平方メートル。1階は食堂と調理場で、2階が宿泊室だ。山小屋建築を研究している信大工学部の土本俊和教授が設計。主にスギ材を使い、自家発電も新設。環境に配慮し、し尿を空輸できるトイレを備えた。常連客の要望もあり、古い小屋の客室部分は屋根などを補修してそのまま保存。歴史を伝える資料館、休憩室とした。


 記念コンサートは40年来の常連、品川幸子さん(62)=東京都稲城市=が企画。品川さんに背負われて生後10カ月のころから徳本峠に登っていたという長男、聖(ひじり)さん(33)が中世の古楽器ビオラ・ダ・ガンバを演奏。野外でテント泊の登山者も交え、約30人が木の香り漂う小屋で柔らかな音色に聞き入った。岐阜市の公務員、村瀬真由美さん(37)は「演奏に応えるように野鳥のさえずりが聞こえ、小屋が自然に溶け込んでいるようだった」と感動していた。


 50年ほど前から小屋に通っている石川匡宏さん(78)=福岡県芦屋町=は「古い小屋でランプの明かりの下、小屋の従業員と飲み明かした。雪山を登って新年を迎えたのが懐かしい」と振り返った。


 現在、ボランティアらがオープンに向け準備中。オーナーの高橋徳美(のりみ)さん(51)は「常連客に支えられてきた。小さい小屋ならではの魅力をこれからも大切にしていきたい」と話していた。8月28日午後5時、一般向けに同じコンサートを開く。宿泊は予約制で定員30人。問い合わせは管理人の岩本正義さん(電話090・2767・2545)へ。


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